須賀谷温泉

2011・5・28-29 須賀谷温泉
滋賀県長浜市須賀谷町(すがたにおんせん)   レポート: K.492  
今年の親睦旅行はいつもより1週間早い5月28日(土)~29日(日)に実施された。
 行き先は近江路と敦賀である。知る人ぞ知る名湯「須賀谷温泉」に泊ることが一つの目玉であった。
  5月といえば五月晴れと誰もが思い浮かべるに違いない。ところが今年は例年より早く近畿地方では5月26日、東海地方は27日に梅雨入りとなった。その上、台風2号が北上中と追い打ちをかけてきた。私は2~3日前から観念した。今年はダメだと。
さて当日の朝である。予報通り金山駅付近は少し雨がぱらついている。8時半過ぎ38名が揃ったところで出発。バスは名古屋高速に入る。恒例の吉川会長の挨拶があり、さあ後はガイドなしのフリータイムである。

 

くも後部座席では酒宴が始まっている。この愛酒家たちはトイレが近くなることなどモノともしないようだ。いつしかバスは名神を快適に走っている。西に向かっているにも関わらずそれ程の大雨ではなさそうだ。
 早途中2ヶ所で休憩を取り10時45分頃近江八幡に到着。直前まで降っていた雨は小休止。助かった。 これで雨に濡れずに市内見物ができる。二人のボランティアガイドが出迎えてくれた。
私たちは2班に分かれて出発。まず元豪商、伴家の壮大な住宅に向かい合う。実に立派だ。全盛時の羽振りの良さが偲ばれる。
続いて近江商人の本宅が連なった新町通りに出る。どの屋敷からも見越しの松が通りに枝を伸ばしていた。往時の雰囲気がしっかり残っている。
新町通りを右折すると近江兄弟社の本社ビルがあり、道路を隔ててヴォーリズの像が鎮座していた。 近江八幡の誇りは近江商人を輩出したこと、もう一つがヴォーリズである。このヴォーリズという人物は米国出身だが、近江八幡に住み着いて薬品会社、病院、学校などを造り、地域に多大な貢献をしたことで知られる。
 橋ヴォーリズの像から八幡堀は目と鼻の先。この八幡堀は琵琶湖に通じる水路である。から堀を眺めるとなかなか風情がある。堀端を少し歩くと日牟禮八幡宮に出る。堂々たる楼門があり神域は緑がいっぱい。清々しい空気が漂っている。本殿に向かって二礼二拍手一礼をして辞去する。歩き始めて約1時間、八幡宮を出たところでガイドさんとお別れ。昼食場所になっている「あきんどの里」に向かう。
  食事はヘルシーであった。箸を使っている最中、やおら田中慶一郎会員が立ち上がってお膳にのっている近江名産「赤こんにゃく」について説明をして下さる一幕があった。さすが近江出身の田中さん。郷土愛の強いお方とお見受けした。
昼食後はいよいよお待ちかねの水郷巡りである。船の発着場に着くと思い思いに3隻の船に分乗する。今にも泣き出しそうな空模様の中を出発した。   暫く葦原を行く。ここは200~300年も前にタイムスリップしたような不思議な空間だ。
よく時代劇の撮影に使われるのも無理はない。クイナが水面に戯れ、ヨシキリの鳴き声が辺りから聞こえてくる。ゆったり船は進む。 この静かさとのんびり感が私たちの疲れた心身をほぐしてくれるようだ。間もなく西の湖の中心部に至る。 こ広々とした水面が広がっている。の西の湖周辺はラムサール条約に登録されている貴重な湿地帯との事。
あいにくの空模様で遠くの山々が見渡せないのが残念だ。程なく雨が少し落ちてきた。船は小高い山を左回りしながら船着き場へと戻って行く。 こうしておよそ1時間の遊覧は無事終わった。 あとは宿への行程を残すのみとなった。
途中「鮎家の郷」(大型物産店)に30分ほど立ち寄って、一路今宵の宿へ。運転士さんの判断で下の道を行くことになった。その名もさざなみ街道。琵琶湖が左手に広がっている。
長浜の街に入る頃、右手に頂上付近が雲に覆われた伊吹山が望見できた。 宿には5時前に到着。須賀谷温泉は今年の大河ドラマで話題になった小谷城の裏側にあり、山間の静かな1軒宿である。   部屋で小休止した後温泉に浸かる。湯船は二つあって、一つは無色、もう一つが赤茶色である。赤茶色の方が効きそうなのでこちらに浸かることにする。  誰でもそうだが温泉に浸かると満ち足りた気分になるから不思議だ。続いて屋根が設えてある露天風呂に入る。雨が降っているが濡れることはない。辺りには何とも言えない山の匂いが充満していた。おいしい空気を肺の奥まで送ってやる。実に爽やかな気分。
夕方6時半。いよいよ宴会である。大広間に38名が広がる。 今回が初参加という岩田光義会員の面白い前口上付きで乾杯! 皆さん、喉がからから。次々とビールの栓が抜かれていく。今夜の宴会もいつもの如く派手なにぎやかさはない。何といっても紳士淑女の集まりである。  適度に品があり、話題も豊富で高尚ときている。  あちこちにおしゃべりの輪ができている。皆さん、お歳を忘れて話に夢中になっている様子。いいじゃないですか、これこそ我がモーツァルト協会の目指すところなのですから。親睦第一。楽しい時間はアッと言う間に過ぎていく。9時頃、長老のお一人伊藤成美会員の〆の挨拶でお開きとなった。
翌 日は朝から本降り。最初に訪れる予定の弧蓬庵に井元幹事が電話で状況確認をしたところ、駐車場からのアプローチがよろしくないとの事。雨合羽などを持参していないので残念ながら断念し、今日2番目に予定していた渡岸寺に向かうことにする。   9時5分宿を出発。僅か15分ぐらいで到着。
いよいよ国宝十一面観音像とのご対面だ。大事な団体客とあって住職のお出ましである。
  住職から十一面観音像の歴史や見どころ、文化庁とのやり取りなどを伺う。
  戦国乱世の時代に村人が必死にご本尊を守り通した実話は私たちの胸を打った。
 それにしても観音様の何と気高いお顔よ!齢を重ねても煩悩から自由になれない自分を晒すことは、いやはや恥ずかしいかぎりである。でも観音像に向かって手を合わせると何だか心が浄化されたような気がするのだった。今やこの観音様は全国区。日本各地から善男善女が訪れるとのこと。 クリックすると新しいウィンドウで開きます 1時間程の滞在を終え次の目的地、木本地蔵院へ向かう。訪れる前は小さなお寺を想像していたが、着いてみるとなかなかどうして立派なものである。
  この地蔵院は目と寿命にご利益があるらしい。北国街道に面しているので昔の旅人も旅の安全を祈ったことであろう。
  近くには本陣跡も残っていますよと通りに面したお店の女性が教えてくれた。ここはその昔北国街道の宿場町として栄えたのであろう。
ここで近江を後にして昼食場所の敦賀へ向かう。雨は相変わらず降り続いている。「塩荘」にはお昼前に到着。雨の中をバスが次々と観光客を降ろしていた。よくはやるお店らしい。
         <完>

 

2016年10月31日