ストラディヴァリ

 Antonio Stradivari(1644 – 1737.12.18)は、クレモナの伝説的なヴァイオリン製作者であり、アンドリュー・ヒルによれば、DAMと称せられる三大傑作は、1714年製の「ドルフィン」、1715年製の「アラード」、1716年製の「メシア」だという。テールピースの彫り物から「メシア」と呼ばれるヴァイオリンは、ほとんど未使用のまま製作時の姿を保つ珍しい楽器で、ストラディヴァリの遺族からサラブラーエ伯爵、楽器商ルイジ・タリシオ、ヴィヨーム等の手を経てアンドリュー・ヒルによってアシュモリアン美術館に納められた。
 ストラディヴァリの手になる楽器は日本にも何台かが存在するが、ハイフェッツ所有であったDAMの一本である「ドルフィン」は日本音楽財団が所有し諏訪内晶子に貸与されている。
また、宗次徳二氏のNPO法人イエロー・エンジェル所有の1704年製「ヴィオッティ」は竹澤恭子に貸与。
上野製薬㈱所有の1729年製「レカミエ」は庄司紗矢香が使用している。
2016年3月会報より

 

2016年10月31日