歴史を訪ねて

主な歴史的建造物の見学
1.シェーンブルン宮殿(ウィーン:世界遺産)ハプスブルク家の夏の離宮で、マリア・テレジア女帝の暮らしたこのバロック式宮殿は、目を見張るばかりの豪華な部屋の数々を擁し、私をしばし主人公になったような良い気分にさせてくれた。6歳の子供ながら、当時から天才の誉れ高いモーツァルトが御前演奏をしたと言われる「鏡の間」は、私たちモーツァルト協会の会員には、特に印象に残る部屋であった。
2.シュテファン大寺院(ウイーン) シュテファン大寺院はウィーンのシンボルであり、その建築は12世紀に始まり、現在ではオーストリアで最も重要なゴシック建築の一つである。その建物は、高さ107.2メートル、幅34.2メートルで4つの塔を持ち、まさに巨大な寺院である。 我々が訪ねた時は、ちょうど午後のミサが厳かに執り
行われており、室内にはパイプオルガンの荘重な音色が響きわたっていた。雰囲気が素晴らしく、そこに身を置くだけで日ごろ感じることのない清澄感でいっぱいになった。
3.ホーエンザルツブルク城(ザルツブルク:世界遺産)城塞ホーエンザルツブルクは、1077年に大司教ゲープハルトによって建設され、完璧な姿で保存された中欧屈指の城塞として有名である。  高い場所にそびえ立つので麓からはケーブルカーで上ることができる。城内には遠く街並みを見渡せる屋外レストランがあった。絶景を眼下にした昼食とアルコールの味は、また格別であった。城内で特に目を引いた「黄金の広間」は、権勢を誇った大司教が祝祭典や饗宴を催した広間で、現在では城郭コンサートが開催されている。4本の大理石製らせん柱が壁に沿って並び、金メッキの鋲をちりばめたブルーの天井は、
星空のような独特な空間を作り出し、我々の目をくぎ付けにした。  また、当時の兵器や色々な道具なども展示されていたが、拷問用の数々の攻め具は、とても痛々しく感じられた。その中には、「これは多分○○に使ったんだろうね。」と小声で言い合い、不謹慎にも思わず笑ってしまうものもあった。
4.ノイシュバンシュタイン城(ミュンヘン) バイエルン王のルートヴィヒ2世によって19世紀に建築され、現在はロマンチック街道の終点として人気の観光スポットとなっている。 おとぎ話に出てくるような美しさのこの城は、東京のディズニーランドやディズニーランド・パリの《眠れる森の美女の城》のモデルの一つとしても知られる。            
ルートヴィヒ2世は、中世騎士道への憧れを強く抱いた人物で、ワーグナーを庇護し、彼の創作する楽劇の世界に酔いしれる、いわゆるワグネリアンであった。膨大な額の援助をワーグナーに施し、彼の劇を「私たちの作品」と呼ぶほどであったが、他人と安易に協調しない自己主張の強いワーグナーは、たとえ有力なパトロンであり国王であっても、作品には影響されることなく、徹底した独立性を維持したと言われている。
次は◆モーツアルトの生家と住居をご覧ください
◆主な歴史的建造物の見学
◆モーツァルトの生家と住居 
◆美術館観賞
●クラシックコンサート・・ウィーン・モーツァルトコンサート
●クラシックコンサート・・レジデンツ・ゾリスデン・ミュンヘン
◆旅を終えて
◆団員のエピソート